Blog

【徹底解説】外壁塗装の剥がれの原因・リスクから対処法までプロが解説

外壁の剥がれ
  • 外壁に剥がれを発見したけど、なんで剥がれているんだろう?
  • 軽微なものだし、放置しておいても問題ないかな?
  • 剥がれの適切な対処法を知りたい

外壁は日々紫外線や雨風にさらされており、様々な症状が出てきます。
中でも、今回着目するのが「剥がれ」。

塗料がめくれてしまっている状態を指します。
一見大したことがない剥がれであっても、それがきっかけで建物に甚大な被害を及ぼす可能性があります。
お宅の資産価値を著しく低下させてしまう要因にもなるので、適切かつ早急な対応が不可欠です。

そこでこの記事では、外壁塗装の専門業者であるマスカットホームが、以下について詳しく解説していきます。

この記事のテーマ
  • 外壁の剥がれがもたらす甚大なリスクの可能性
  • 剥がれが発生する代表的な原因
  • 外壁の剥がれを発見した時の対処法と費用
  • 実際にマスカットホームが剥がれを補修した事例

安心して大切なお宅で過ごすためにも、一つひとつチェックしていきましょう。

外壁塗装の剥がれの放置は危険!放置することによるリスク

外壁塗装の剥がれの放置は危険!放置することによるリスク

冒頭でも書いた通り、外壁塗装の剥がれの放置は非常に危険です。
基本的に、剥がれは湿気が溜まり膨れた結果、捲れることが多いです。

剥がれを放置することにより様々なリスクがあるので、一つひとつ見ていきましょう。

耐久年数

塗装の剥がれを放置すると、外壁材そのものの寿命が縮んでしまい、お住まいの耐久性が大幅に短くなってしまいます。

本来、外壁塗装は建物を紫外線や雨風から守る保護フィルムのような役割を担っています。
しかし、捲れてしまうと外壁は本来の性能を発揮できず、耐久年数に影響するのです。

例えば、本来20~30年の耐久性を持つサイディング外壁であっても、塗装が剥がれた状態で放置すれば10~15年で表面がボロボロになってしまいます。
その結果、再塗装では済まず、高額な「張り替え工事」が必要となってしまうのです。

このように、お住まいに長く住み続けるためにも、塗装の剥がれを放置するのは危険なのです。

雨漏りやシロアリ発生など甚大な腐食につながる

次に、上記で書いた通り、剥がれの原因として最も多いのは湿気です。
湿気による剥がれは、雨漏りやシロアリを呼び込む入り口となってしまいます。

具体的には、以下の通りです。

  • 雨漏り:
    湿気が内部に侵入しやすくなるため、中が腐ってしまい雨漏りに発展する。
  • シロアリ:
    床下が湿気で木材が常に湿気を帯びていると発生することがある。
    シロアリは、床下の見えない箇所に発生するので、気づいていないけど発生することが割とある。
    (新築時に対策の薬剤が塗布されていないと、発生する可能性もある)

実際にマスカットホームの現場で、「タイルが剥がれ落ちた壁をめくったら、下地の合板がシロアリに食われていたボロボロだった」という衝撃的な現場がありました。
このお宅では、見えないところで被害が深刻化しており、大掛かりな追加工事が必要になってしまいました。

このように、外から見える小さな剥がれが深刻な事態に発展してしまうことがあるのです。

建物の資産価値が著しく低下してしまう

たかが外壁の剥がれと思って放置していると、建物の資産価値を著しく低下させてしまうことになります。

不動産取引の世界で、一度発生した雨漏りやシロアリは他の箇所は大丈夫かと問題になるため、重大な瑕疵として扱われるものです。
仮に将来的にお住まいを売却される際、この事実があるだけで大幅な値引きの要求、最悪の場合、契約事態が破談になることもあります。

大切なお住まいを価値ある資産として守るためにも、外壁の剥がれは放置せずに資産価値を維持するためのサインと捉えるようにしましょう。

外壁塗装が剥がれる5つの原因

次に、外壁塗装が剥がれる細かい原因を5つ見ていきましょう。
これから紹介するものに心当たりがある方は、早めに信頼できる外壁塗装業者に連絡することをオススメします。

施工不良

塗装してからわずか5年以内で剥がれが発生した場合、施工不良である可能性が高いです。

本来、適正に施工された外壁塗装は10年以上の耐久性を持ちます。
それより短い期間で外壁が剥がれるのは、下塗りをしておらず、上塗りの密着が悪い場合に発生することがあります。
これは、本来やるべき工程を省いているので、深刻な施工不良といえます。

もしお宅で早期の剥がれを発見した場合は、施工した業者に保証期間内での無償補修を求めるのがオススメです。

経年劣化

前述の通り、湿気による経年劣化が原因の中で一番多いです。
10~15年ではなかなか剥がれることはありませんが、20年くらい経つと剥がれてしまう家は割とあります。

どんなに高品質な塗装であっても、外壁は長年紫外線や雨風にさらされ続けます。
その結果、塗料の樹脂が劣化し、防水機能や壁への付着力が徐々に失ってしまうのです。

経年劣化による剥がれは、どの家でも起こりえる避けられない現象です。

外壁材自体の問題

表面の塗装ではなく、その下にある「外壁材そのもの」の劣化や不具合が剥がれを引き起こしていることもあります。

特に、タイルは捲れやすい傾向があります。
タイル自体に重量があるため、壁から剥がれてしまう「滑落」という現象が起こってしまうのです。

実際に、マスカットホームが対応した事例でも、タイルが滑落した現場がありました。
この場合、塗装のやり直しだけでは解決しないので、下地から作り直す大掛かりな工事が必要となってしまいます。

このように、外壁材が原因の剥がれの場合、外壁材の張り替えや補修といった専門的な工事が不可欠です。

環境的要因

お住まいが経っている環境が、剥がれやすさの原因になることもあります。
特に湿気が溜まりやすい住環境は、比較的剥がれが起きる可能性が高いです。
具体的には、家の北側や隣家との間隔が狭い壁面は日当たりが悪く、風通しも悪いので常に湿気がこもりがちです。

マスカットホームが施工する箕面市・豊中市エリアは一般的な気候ですが、住宅密集地や緑の多い場所は湿気による劣化の進行が早い傾向があります。

ご自身のお宅の環境をしっかり理解し、その環境に適したメンテナンスを行うようにしましょう。

物理的な損傷

物理的な損傷が塗装の剥がれの原因になることもあります。
具体的には以下のようなものです。

  • 台風や強風による飛来物
  • 日常のうっかりした出来事で物をぶつけてしまう

重たいものをぶつけてタイルが滑落する、鋭利なものをぶつけて傷がついてそこからめくれが広がるようなことがあります。

もし自然災害による損傷が原因の場合は、ご加入の火災保険が適用される可能性があります。
損傷を発見したら、保険会社に相談してみるとよいでしょう。

外壁の剥がれを発見した時の失敗しない対処法

外壁の剥がれを発見した時の失敗しない対処法

ここまで、外壁の剥がれの原因と放置するリスクを見てきました。
それでは、もしお宅の外壁の剥がれを発見した時、どのような対処をすればよいでしょうか?

3つのステップで見ていきましょう。

Step1.建物の状態を確認・写真を撮影する

まず、前提として外壁の剥がれは業者に依頼する必要があります。
そのため、まずは今の状態を確認して写真を撮影するようにしましょう。

写真は、業者に現状を口で説明するよりも正確に伝えられるだけでなく、万が一業者とトラブルになった際に、強力な証拠にもなります。

具体的には、以下のように写真を撮るようにしましょう。

  1. 剥がれている箇所をアップで写った写真
  2. 少し引いて壁のどの部分か分かるように撮った写真
  3. 建物全体が写っている写真

上記の写真を日付がしっかり入るように撮影することをオススメします。

このひと手間が、その後の業者のやり取りをスムーズすることにつながるので、しっかり写真を撮影するようにしましょう。

Step2.保証の範囲内か保証書を確認する

次に、前回の施工から間もない場合は特に、前回の「契約書」や「保証書」を確認しましょう。

保証期間内であれば、無償で補修してもらえる可能性があります。
業者に連絡する前に、ご自身の権利を正確に把握することで交渉を有利に進められることもあるので、必ず用意しましょう。

例えば、一般的な保証期間は10年ですが、マスカットホームでは最長15年の長期保証をご提供しています。
その保証内に塗膜の剥がれ(めくれ)も含まれます。

マスカットホームの保証内容

保証は消費者に与えられた正当な権利なので、ご自身の状況を正確に把握しておくようにしましょう。

Step3.補修方法を判断する

外壁の剥がれは基本的にプロに委ねるべきです。
DIYで改善できるのは美観性であり、外壁を守る性能はありません。
そのため、外壁が剥がれた場合は専門知識を持っているプロに任せるのが最善です。

なぜなら、外壁の剥がれを発見した際は以下をしっかり確認する必要があるためです。

  • 何が原因で剥がれたか
  • 中の壁材が腐っていないか
  • 張り替えするべきか、下処理で対応するべきか

そのため、業者選定の際にも、上記のポイントを説明できるかをしっかり確認するとよいでしょう。
また、以下の記事で解説している内容もチェックし、信頼できる業者にお願いすることをオススメします。

外壁塗装の剥がれを補修する際の費用相場

続いて、外壁塗装の剥がれを補修する際の費用相場を見ていきましょう。
部分補修する場合と全面補修する場合の費用は変わるので、それぞれ解説していきます。

部分補修する場合の費用相場

剥がれがごく一部分に限られる場合、足場が不要であれば5万円ほどで済みます。
部分補修であれば、人件費や材料費を安く抑えることが可能です。

具体的には、以下のような作業が該当します。

  • サイディングボードを1~2枚だけ張り替える
  • ベランダ床の表面だけを保護塗装する(トップコート)

ただし、部分補修で済むのは築10年未満で他の箇所の劣化がほとんどないなど、かなり限定的です。

全面補修する場合の費用相場

全面補修する場合の費用は、基本的に一般的な外壁塗装の費用を同じです。

具体的には以下の記事で解説をしており、塗る面積や塗料の種類により費用は変わります。

基本的に剥がれが発生する場合、それ以外の部分でもそれと同等かそれ以上の劣化が進んでいることがほとんどです。
そのため、部分補修するより全面補修する方が長期的な視点で見て安く済みます。

ただし、決して安い金額ではないので、信頼できる業者に依頼するようにしましょう。

実際に外壁の剥がれを補修した事例

実際に外壁の剥がれを補修した事例

最後に、実際マスカットホームで外壁の剥がれを補修した事例を3つ紹介します。
剥がれを発見した際の参考にしてみてください。

事例1:タイルの滑落とシロアリ被害

前述した通り、この事例は外壁の剥がれを放置した結果、被害が建物の構造にまで及び、150万円もの高額な追加工事が必要になったものです。

お客様宅では、タイル外壁が剥がれ落ちていました。
原因を調査したところ、下地の合板がシロアリに食い荒らされて、構造体として機能しないほどボロボロになっていました。

シロアリ被害は、お客様が気づかないうちに静かに進行していることがあります。

剥がれは、内部劣化のサインの可能性があるため、異変に気づいた時点で専門家の診断を受けることをオススメします。

事例2:サイディングの腐食

この事例は、早期発見・早期対応により、約5万円の追加費用で被害の拡大を食い止めることができたものです。

お客様宅のサイディングに水が侵食していて、パサパサになっていて、突くと穴が開くような状態でした。
しかし、幸いなことに、その腐食がごく一部に限られていました。

そのため、1~2か所部分的に張り替えることで済み、最小限の費用と工期で完結できたのです。

このように、お住まいの問題は小さいうちに対処すれば、費用も工期も大幅に抑えられるので、定期的な点検と早めの相談を心がけるようにしましょう。

事例3:日当たりのよいベランダの剥がれ

ベランダ床の防水塗装の剥がれは、非常に多くご相談をいただくケースです。
このベランダ床の補修のみの場合は、5~15万円程度の費用でできます。

ベランダは屋根がなく、常に紫外線や雨水に直接さらされるため、家の中でも特に劣化が進みやすい環境であるためです。
防水機能が失われると、階下の屋根の雨漏りにも直結するので、早めに対処する必要があります。
部分補修の場合、以下の費用がかかります。

  • トップコート:5万円程度プラスになる
  • FRPの防水の場合:10~15万円ほどかかる

ベランダの床にひび割れや剥がれ、水たまりを発見したら、雨漏りにつながる前のサインと捉えて、早めに専門家に相談するようにしましょう。

まとめ

今回は、外壁で発生する「剥がれ」の原因と対処法について詳しく解説してきました。
剥がれを放置することで、雨漏りやシロアリの発生、そして建物の資産価値を著しく低下させる可能性がある深刻なものです。

ただの「めくれ」と小さく見るのではなく、以下のように適切な対応を取るようにしましょう。

  1. 建物の状態を確認・写真を撮影する
  2. 保証の範囲内か保証書を確認する
  3. 適切な補修方法を判断するために信頼できる業者に依頼する

もし、大阪府豊中市や箕面市にお住いの方で、今回解説したような外壁の異常を発見した際は、お気軽にご相談ください。

関連記事