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外壁塗装の工程・流れを細かくわかりやすく徹底解説

  • 「外壁塗装はどのような工程・流れで行われるだろう?」
  • 「各工程でどのようなポイントがあるか知っておきたいな。」

外壁塗装は、ただ塗料を塗るだけではありません。
しっかりと段取りを組んで行わないと、トラブルの原因にもつながってしまいます。

そこで、この記事では外壁塗装の工程について細かく区切って解説をしていきます。
細かく分けると26工程とかなり細かくなるので、以下3つに大きく区切ってみていきましょう。

  • お問い合わせ~ご契約まで
  • お打ち合わせ~着工
  • 実際の工事工程

工程だけでなく、工事期間中に生活で気をつけるべきポイントも解説するので、これから外壁塗装の依頼を検討されている方は参考にしてみてください。

外壁塗装の流れ・工程:お問い合わせ~ご契約まで

外壁塗装の流れについて、以下の工程で区切って見ていきます。

  • お問い合わせ~ご契約まで
  • お打ち合わせ~着工
  • 実際の工事工程

まずは、お問い合わせからご契約まで、どのような工程で行われるか見ていきましょう。

お問い合わせ・お見積もりのご依頼

まず、お問い合わせ・お見積もりのご依頼が入ります。
外壁塗装は、基本的に以下いずれかでご依頼いただくのが基本です。

  • 訪問販売の場合:訪問営業を行い、外壁塗装の要否を伺う
  • ウェブやチラシの場合:電話またはメールで連絡する

上記のご依頼後、次の工程に入ります。

ご要望の確認・現場でチェックするための訪問日程の調整

ご依頼いただいてから、実際に現場をチェックする日程の調整に入ります。
基本的な流れは以下の通りです。

  1. 電話またはメールでお客様へ連絡
  2. おおまかなご要望やご希望を確認する
  3. ご要望に添える場合は、ご都合のよい日時をヒアリングし、日時を確定させる

実際に訪問して、外壁をチェック

調整した日程にて、実際に訪問します。
その際、外壁について主に以下の4点を確認します。

  • 寸法を図る
  • 劣化状態
  • 築年数
  • 壁材

素人目にはわからない部分も、プロの目線で不具合が見つかるケースもあります。

見積もりの提出

チェックした内容を元に見積もりを提出します。
見積もりの提出のポイントは、以下の通りです。

  • 今後ずっと住み続けるか、引っ越しの予定があるかで提案する塗料を検討する
  • 2~3種類の見積もりを提示し、複数の選択肢を用意する

ご契約

見積もりをご確認いただいて、ご契約のご意思を確認した後、契約手続きを行います。
すぐに契約に入るのではなく、以下3点を主に念入りに確認します。

  • 金額
  • 工事内容
  • スケジュール

仮に、契約を急かすような業者の場合、粗悪な施工をする業者の可能性もあるため、注意が必要です。

次に、お打ち合わせ~着工の工程を見ていきましょう。

外壁塗装の流れ・工程:お打ち合わせ~着工

お打ち合わせから着工までは、以下の流れで行われます。

  1. 詳細な打ち合わせ
  2. 3Dパースの提示
  3. 近隣への挨拶

一つひとつ具体的に見ていきましょう。

詳細な打ち合わせ

詳細な打ち合わせについては、以下をすり合わせます。

  • 住居の確認:家全体を確認し、破損個所や状態の悪い箇所などの状態を把握する。
  • 生活ルーティンをヒアリング:駐車している時間や家を空ける曜日等を確認する。
  • 色決め:現状の色にしたい方が多いが、なかなかすんなり決まらないことが多い。
  • リスクを伝える:破損や塗料飛散のリスクは必ず存在する。

なお、マスカットホームでは保証がありますが、大事なものは必ず退避してもらうようにします。

3Dパースの提示

ご要望があれば、お打ち合わせ後に3Dパースの提示を行います。
お打ち合わせ後数日で提出、内容によってやり直しになることもあります。

大手では割りとしていますが、している業者が一般的というわけではありません。

近隣への挨拶

塗装工事は、近隣の方とのトラブルが起きることがあります。
そのため、工事の前に、近隣へ挨拶をするのが不可欠です。

主に、音や臭い・塗料の飛散などについてトラブルを避けるための説明を行います。

どこまで挨拶するかは場合によりますが、両隣と真裏は必ず行うのが基本です。
路地の形状によって、向かい数軒もトラックの搬入などでご不便をかけることがあるので、挨拶することもあります。

基本は対面で行い、ご不在の場合は案内状を入れるのが基本です。

外壁塗装の流れ・工程:実際の工事工程

上記の工程の後に、実際の工事工程に入ります。
なお、外壁塗装と合わせて屋根の塗装を行うこともあるので、屋根塗装を含めた工程を見ていきましょう。

足場設置

外壁や屋根の塗装は高所での作業となるため、安全に作業を行えるように足場の設置を行います。
足場設置工事でおさえるべきポイントは以下の5つです。

  • 両隣の敷地に入る場合は説明が必要
  • ハーネスの装備や事前に物をどかしておく
  • クッション材を引くなど、物の破損がないように気をつける
  • 業者によって足場設置工事がずさんなことがある
  • 足場の機材は長いので、緩衝材を巻き付けて行う

また、高所での作業もあり、人身にも物損にも一番事故が多いので安全対策はとくに気をつける必要があります。

シール撤去

足場を設置したらシール撤去を行います。
既存のシーリングが固くなると機能しないため、新しいシーリング材を打ち込む前に撤去する必要があります。

作業内容としては、刃物で削り取っていくのが基本です。
ある程度時間がかかり1人で作業する場合は時間が足りないため、除去した日には、シーリング材を打てません。

また、除去した後、打ち直すまでは雨が入るため、天気予報を必ず確認しなければなりません。
※もし雨が降る場合は、雨養生をします。

シール打替え打増

シールを撤去した部分を雨風や紫外線などから守るため、シールの打ち替え打ち増しを行います。
それぞれの作業内容としては、以下の通りです。

  • 打ち替え:シールを撤去した箇所にシーリング剤を打ち込む
  • 打ち増し:シール撤去ができない箇所(細すぎたりするとごく少量しか削れないため)にシーリング材を打ち増す

シールを打つ際は水が入らないように心がけます。

また、壁材とシールを接着するプライマー(接着剤)が塗れているかどうかを確認することも大事です。

高圧洗浄

続いて、既存のコケ・カビを取り塗料の密着をよくするために、高圧洗浄を行います。
高圧洗浄の機械を使用して、水を吹きかけて洗浄する作業です。

とくに、汚れがひどい箇所は念入りに洗浄します。
必要であればブラッシングも行うことがあります。

なお、周りへの飛散対策も行わなければなりません。

養生

塗装の際、塗料をつけてはいけない箇所を隠すために養生を行います。
ビニールを覆っていくのが基本です。

注意点として、換気口・吸気口・給湯器など完全に防いでしまうと機能しない箇所があります。
養生によって、完全に防がれてないかを確認する必要があります。

下地処理

塗装の前に、下地処理を行います。
下地処理は、以下のようにさまざまな内容があります。

  • クラック補修:モルタルの外壁でクラックが起きていた際、下塗りの前に補修する。
  • ケレン研磨:鉄部の塗装を行う前の下地処理。サンダーやサンドペーパーなど専用のヤスリを使い、削る or サビを落とす作業。
  • サイディングの浮きを補修:サイディングが浮いている場合がある。その際は浮いている箇所をビスやクギで固定して、シーリングを打った後、外壁と近い色の塗料でタッチアップする。
  • 屋根差し替え:屋根の割れている箇所をピンポイントで差し替える。

上記のように、外壁や屋根の状態に合わせて適切な処理を行います。

屋根下塗り

下塗りは、既存塗膜と上塗り材の密着をよくするための工程です。
上塗りの際にムラが極力少なくなるように意識して行います。

下地の吸い込み状態を見て状況を判断しながら、下塗り材を塗っていく作業です。
屋根材(壁材)の状態によって、2回以上塗ることもあります。
ムラが出ないように、細かいところまでハケを入れます。

屋根中塗り

中塗りは、上塗りをより綺麗に仕上げるための膜圧をつける作業です。
上塗り用の塗料を塗り、下塗り材が全て隠れるように塗ります。

この後で上塗り工程もありますが、この工程で終わる気持ちで綺麗に塗ります。

屋根上塗り

上塗りは、膜圧を均一にして最終仕上げをする作業で、見た目をよくするためのものです。

極力希釈しないで、できるだけ上塗り用の塗料が濃いネタ(塗料が濃い状態)で塗ります。
それにより、塗膜に厚みを出せるのです。
※中塗りで基準の厚みの数値を満たしますが、上塗りでもさらに厚くするよう心がけます。

上塗りは美歓性にも影響するため、中塗りよりもとくにムラにならないよう気をつけて行います。

外壁下塗り

外壁下塗りも、作業内容や気をつけるポイントは屋根と同様です。

外壁中塗り

外壁中塗りも、作業内容や気をつけるポイントは屋根と同様です。

外壁上塗り

外壁上塗りも、作業内容や気をつけるポイントは屋根と同様です。

光触媒吹付

光触媒塗料は、外壁劣化の原因となる紫外線や雨対策の塗料です。
その機能を付与するために、塗料の吹付を行います。

一般的な塗料とは異なり、ガンによる吹き付けを行うのが特徴です。
均一に吹かないとムラが起きるため、注意が必要です。

光触媒塗料について詳しくは、以下のページも参考にしてみてください。

養生バラシ

塗装が終われば養生が必要なくなるので、バラす作業を行います。
養生を取る作業でバラした際にゴミが出て、風邪で飛ばされたりすることもあるため、迅速に片づけなければなりません。

バラした日は、最後にゴミの残りがないかしっかり確認します。

付帯部塗装

付帯部についても、外壁と同じく綺麗にするために塗料を塗る必要があります。
この工程は、現場によって順番が前後します。

注意点は、雨樋は養生できない箇所があることです。
外壁塗装時の塗料が付いてしまっていることがあるため、その場合は研磨作業(下処理)してから塗ります。

ベランダ床塗装

ベランダ床塗装は、FRP素材を長持ちさせるために行う工程です。
作業内容としては、トップコートを塗ります。

コケが溜まっていることが多いので、高圧洗浄時にも掃除をするが、塗装前もしっかり掃除する必要があります。

最終チェック

足場を解体する前に最終チェックを行います。
塗り残しや施工不良がないか確認する工程です。

基本的には、現場責任者が確認を行い、場合によっては別担当者がダブルチェックすることもあります。
塗り残しがあると、足場解体した後は高所作業が難しいので、高所はとくに念入りにチェックします。

足場解体

最終チェックが終了後、足場の解体を行います。

大体は組む時と同様となりますが、仕上がっている状態なので、壁に傷が付かないように細心の注意をはかる必要があります。

外壁塗装の工事期間中の生活で気をつけてもらいたいこと

ここまで、外壁塗装の工程に着目してお伝えしました。
最後に、外壁塗装の工事期間中に生活するうえで気をつけるべきことをお伝えします。

洗濯物は外に干せないことが多い

まず、工事期間中は洗濯物は外に干せないことが多いです。

そのため、基本的には室内干しすることとなります。
窓の養生は、開け閉めできるタイプにする必要があります。

以前に、梅雨時期に養生して工事が進まない場合がありました。
その際は、晴れている時に人員増加して、窓を優先的に仕上げることで極力生活に影響が出ないようにしました。

車は近所のパーキングに止めてもらうことがある

足場が立つと車が停められないことがあります。
その場合、工事期間中はパーキングを使っていただくことになります。

臭いがする

塗料を塗るとどうしても臭いがしてしまいます。

油性塗料を使用する場合はとくに気になるところですが、臭いがする旨は伝えるようにします。

意外と壁に当たるので注意してもらう

生活していると、意図せず壁に当たってしまうことがあります。
そのため、極力触れたりぶつかったりがないよう注意喚起を行います。

子どもが触らないように

好奇心旺盛なお子様は塗料に触れてしまうことがあります。

お子様がいる場合は、触ったりしないよう伝えていただくことがあります。

車を置いている場合は飛散しないように気をつける

車を停めたまま塗装を行う場合、塗料が飛散しないように気をつけて行います。
しかし、確実に飛散を防ぐのは難しいため、気になる施主様の場合はパーキング利用をオススメしています。

色味を見といてもらいたい(工事内容を把握)

完成後に思っていた色と違う…ということもあります。

そのため、塗っている段階から色味の確認をしていただくことをオススメします。

まとめ

今回は、外壁塗装の工程・流れを細かく解説してきました。
細かく分けると数多くの工程がありますが、どれも大事な作業です。

一つでも怠れば、トラブルや塗りムラにつながる可能性もあります。
そのため、外壁塗装を依頼される際は、どのような工程で行われるのかをしっかり確認し、過不足があればその意図を確認することが大事です。

外壁塗装を依頼する前に、しっかりと知識を身につけたうえで依頼するようにしましょう。

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